夕方家に戻って、ギターの練習に、歌詞を考えたりしていた。
ママに夕飯何にしよう?なんて相談され、鮭と野菜の味噌焼きという一見シンプルに見えて、作り方はめんどうな料理に決まった^^
パパの痛風が心配なので、そのメインの鮭以外はオール野菜料理。
ママのお手伝いもしながら夕飯が出来上がった。
まずは一口!その味噌焼き(野菜炒め?!)を堪能していた時・・・・
廊下に出て玄関の方に向かったママが一言。
「お外が真っ赤!」
私は訳も分からず、カメラを持って飛び出した。
部屋着だし、サンダルは普段履かないママの下駄みたいなサンダル(笑)
外に出た瞬間、なんだか胸騒ぎがした。
とにかく電線だらけの空に向かってシャッターを切った。
一昨日カメラを落として壊してしまったのを忘れていたけど、どうにか手でレンズをこじ開けた。

真っ赤な空に向かってとにかく走った。
すい込まれるように向かった。
途中、道路の真ん中に座り込んでシャッターを切っていたら、
「おっ!やってますねェ^^」
振り向くとそこには、白髪の大きなカメラをぶら下げたおじいさんが立っていた。
私は聞いた。
『あの・・夕陽に近付きたいんですけど!!
いい所知ってますか???』
「僕も雲だけを撮りたくてねぇ・・どうしても電線が写っちゃうからねぇ・・」
なんて言いながらカメラを真上に向けて雲を撮っていた。
一瞬このおじいさんに付いて行けば、あの空に近づけるかもしれない!と考えたけど、ゆっくりしていたら沈んでしまう。
私はあの真っ赤な空に近付きたい・・・
とにかく空に向かって走った。
まるで日が沈むのを見たくて椅子を運んでいる星の王子様みたいだと思った。
もう隣町まで来ていた。
道の先には真っ赤な空がまだ見える。
近付きたい・・・
上を見上げたら、マンションの屋上が目に入った。
入り口は開いていた。
勇気を出して・・・恐る恐る・・でも急ぎ足で。
階段を駆け上った。
2階3階・・・・6階・・
屋上まであとどれくらいだろう?
本当に屋上まで上がれるのかどうか分からない。
8階まで着いて、ゆっくり最後の階段を上った。
今時珍しく、鍵も掛けられていない屋上。
パーっと目の前に真っ赤な空が広がった。

あぁ・・沙弥、明日誕生日だったんだ。
きっとこれは、空からのプレゼント。
そう思った。
とにかくフェンス越しに写真をたくさん撮った。
無心に・・・・
カメラと腕をフェンスから出して、絶対落とさないように、、、
カメラの調子は一昨日のせいで全然良くないけど、とりあえず撮ることは出来たので本当に良かった。
あとで見たら300枚以上撮っていた。
日が暮れていくのをずっと見ていたくて、
歌いながらずっと屋上に立っていた。

途中マンションに住んでいるらしきおばさんが見に来たけど、不審者扱いで通報されなくて良かった(笑)
入り口の‘関係者以外立ち入り禁止’が目に入らなかったわけじゃないけど、、、
良い子はマネしないように!(笑)
空が真っ暗になってやっと我に返った感じ。
携帯も持って出てないし、第一このマンションはどこにあるの~??
ご飯も途中でお箸を置いたまま飛び出てきたけど、ママ心配してるかなぁ?
ボールを追いかけていく小学生の子となんら変わらない自分に笑いながら、
マンションの周りを何周もしながら、迷って迷ってやっと家に帰りました。
そういえば、今日は日の出の時間に目が覚めて(昨日体調が悪くて夕方からずっと寝てたから)、カーテンを開けたら空が色付いてきていて、虹のようなものが見えた。
でもそれはその瞬間だけで、ベッドに1度戻ってもう一回外を見たら、雨雲が空を覆っていた。
“今日は空と相性がいい”って帰り道に考えていたけれど、
相性がいいなんてそんな簡単なものじゃないのかもしれない。
偶然と幸運の出会いに恵まれていた・・
それだけじゃないはず。
空からのプレゼント。
本当に心からそう思った。
そして、ママにお空が真っ赤よ!と言われて、何も考えずに空を求めて家を飛び出せることに感謝した。
とても幸せだと思った。

家に着いて1番に、食べかけの冷めたご飯を食べた。
美味しかった(^0^)v